お年寄りも、子どもも、大人も、一緒に食卓を囲みごはんを食べる場所。そんな場所があったらいいなぁと思ったことはありませんか?若い親子や外に出る機会がない一人暮らしのお年寄りは、近所とのかかわりや世代間交流の場が少なく、人と人とのつながりを感じられる機会があまりないという現状にあります。そのような中において、支えたり、支えられたりできる、地域住民同士の支えあいの場が必要だと感じています。そこで今回私たちは、そのような場を提供している「岡輝みんな食堂」にインタビューを行い、実際にボランティア活動に参加させていただきました。
岡輝みんな食堂の活動
2017年10月から8人の運営スタッフで活動を開始しました。現在、食事はスタッフが作っており、特定の場所ではなく、いろいろな人たちが参加できるように場所を変えながら開催しています。参加者は子どもからお年寄りまで幅広く、特に食事に困っている一人暮らしのお年寄りやお年寄り夫婦の参加が多いようです。
また、参加できるスタッフで協力し合いながら、楽しんで活動することを大切にされています。おいしく食べてもらえるように、参加者が楽しめる料理を作ることを心掛けているそうです。
参加者の声
参加者の割合は親子2割、お年寄り8割。
「近所の人とも話さんけん、そういう人とごはんが食べられて楽しいんじゃ」
「一人は寂しいけえこんな場があるのは嬉しいなあ」
「もぉ~若い子と喋れて元気が出るわあ」
課題
●少ないスタッフ
スタッフがそれぞれ仕事をしながら活動しているので、企画・運営・買い出し・調理など少人数のスタッフでまかなうのが大変だそうです。
●子どもたちの参加
子どもの参加者が少なく、子どもに対しての広報の仕方が難しいとのことでした。食事はスタッフが作っているため、参加者同士のみの交流になっています。そのため、運営側と参加者がかかわることのできる時間を今後作っていきたいと考えているそうです。
今後の活動について
●材料から調理まで自分たちで・子どもの「食育」
将来的には、使わなくなった田畑を利用して、子どもたちが実際に農作物を収穫し、その食材を使って親子で料理を作ってもらいたい、とおっしゃっていました。
●災害訓練(→2/18実施予定)
災害訓練として地域住民を集めて、防災意識を高めるとともに地域住民との交流を図ってもらいたいと考えられているそうです。今回行った活動では、中・高生のボランティアを募集し、炊き出しの調理や災害時の対応などを一緒に学ぶ場所として運営したそうです。
●他の地域にも活動を広める
岡輝地区だけではなく近隣の地域でもこの活動を広め、つながりの輪を広げていきたいとのことでした。今、7種類のお茶碗の柄があるので、地区ごとにその柄でお茶碗わけをできればいいなあと話されていました。
私たち大学生にできること
私たちにできることとして、実際にボランティア活動に参加することはもちろん、SNSでの情報発信やチラシ配りなどの広報活動が挙げられます。例えば、ポストにチラシを投函するのではなく、直接チラシをご本人に手渡ししてコミュニケーションをとることです。普段誰かと関わる機会があまりない方や、みんな食堂のような集まりに参加する勇気のない方などに直接お話することで、地域の方と関わる機会を増やすことに繋がるのではないかと考えます。私たちのような若い人がこのような活動をすることで、若さを生かし、元気・明るさ・パワーを届けたいです!
みんな食堂に参加して
参加者は、35名程度(そのうち子ども5名、お年寄り約15名)。料理を作ってくださる方は10名程度。2階の部屋で開催しましたが、ほぼ満席でした。私たちは、子どもたちの遊び相手としてボランティアに参加しました。
岡輝みんな食堂のシンボルマークであるお茶碗の柄を活用してエプロンを作っており、料理を作ってくださる方に貸し出していました。たくさんのお年寄りが集まっており、みなさんいきいきと楽しんでいました。ぜひまた、継続的に参加していきたいと思います。
【メニュー】
● 赤飯
● 豚バラ大根
● もやしとちくわの酢の物
● お吸い物
● ゆずと生姜のゼリー
ノートルダム清心女子大学人間生活学部人間生活学科
社会福祉士課程3年 清利 今日香・松岡 千優
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