ボランピオ

2018年03月 (vol.20 平成29年度最終号)

親子が気軽に集える場 ~インタビュー「NPO法人子育て応援ナビぽっかぽか」~

2018年03月31日 09:26 by youi_center

 みなさんの周りに気軽に子育ての相談をしたり、親子の交流ができる居場所はありますか?

 私たちは現在、社会福祉士になるための勉強をしています。その中で、支援が非常に難しい児童虐待について、どうすれば防ぐことができるのだろうかという思いを抱くようになりました。この思いから、児童虐待の背景にある、育児や子育てを取り巻く環境について学びたいと思いました。
 また、虐待に至らずとも、子育てをする上でさまざまな悩みを抱えている親はたくさんいると思いました。そこで、親のケアや子育てをサポートしているNPO団体である『子育て応援ナビぽっかぽか』にインタビューをさせていただきました。

みんなの広場・ぽっかぽか
 『子育て応援ナビぽっかぽか』は、代表自身が子育てで経験した大変さなどから子育てについて学んでいくうちに、地域に子育てをサポートする場所があればいいなという思いから設立されました。
 『みんなの広場・ぽっかぽか』は、平日の10時から15時に、山内服装専門学校2階で開催しています。この広場には、就園前の親子が訪れ、親子のふれあいや親同士の交流を行なっています。また、社会福祉士、保育士などの資格を持っているスタッフが常駐し、子育てに不安や悩みを抱えていたり、話を聞いてほしいという親たちの心のケアも行っています。

親たちの本音を受けとめる
 子育てをする親の中には、悩みや不安を身近に相談することができず、孤立してしまうこともあります。その結果として、児童虐待につながることもあるのです。そのため、「ぽっかぽか」では、子育てをする親を支える活動を大切にしています。
 実際に、その事業の一つである水曜日の10時から12時に開催している『あかちゃんタイム』の様子を見学させていただきました。そこでは、他の子を抱かせてもらったり、育児についての情報交換が行われていました。和気あいあいとした雰囲気でしたが、お母さんたちの「私を褒めてほしい」「家では子どもと2人きりだから大人と話したくなる」という声も聞きました。

子どもとゆっくりすごせる憩いの場♪
 「ぽっかぽか」では、美観地区でカフェを運営しています。
 『みんなのぽっ♪カフェ』は、「ベビーカーのまま入れるカフェがあればいいな」という声を受けて生まれました。カフェ内は、ベビーカーが通れるスペースを空けつつも席数がしっかりと確保されており、絵本やぬいぐるみなど可愛らしいものが飾られています。
お茶を飲む時間もないくらい子育てに追われてしまうとき、息抜きができるような場所が必要です。ですが、普通のカフェでは周りに気を遣って行きづらいという方もいるでしょう。そんなとき、気軽に立ち寄れるカフェです。このような場所があれば、子育てを楽しむことができるのではないでしょうか。

この奥に、ぽっ♪カフェはあります。 メニューも豊富です♪

インタビューを終えて・・・
―子どもとの向き合い方―
 インタビューを伺うなかで印象に残ったのは、乳幼児期の親子の向き合い方が、のちの親子関係にも大きく影響するということです。親が子どもの声を聴かずに、一方的に決めつけたり、なんでもしてあげるのでなく、子どもがどうしたいのかということをしっかりと聴き、信じて待つということがとても大切なのです。
 また、初めて親になったときに、どうしたらよいか分からないというのが本音ではないでしょうか。そのため、親になる前の学生のうちから、赤ちゃんと触れ合う機会があるとよいのではないでしょうか。実際に私たちも人形の赤ちゃんや、赤ちゃんタイムに参加していたお母さんたちに赤ちゃんを抱かせてもらいました。温かい気持ちになったのと同時に、子どもに気を遣ったり、重くて疲れたりと、母親の大変さをも感じました。

―子育てを応援する環境づくり―
子どもを産んだ途端に親という立場にはなりますが、実際には何もかもが初めての経験で、うまくいかないのが当たり前です。一昔前では、そのようなときに、自分の親であったり、地域の人が助けてくれるような環境でした。しかし近年、人間関係の希薄化などにより、近所であっても関わりをもたなかったり、無関心であったりすることから、地域全体で子育てをする機会が少なくなってきていると感じられます。また、「親には頼りたくない」といった事情もあります。そのため、誰にも助けを求められず、一人で抱え込んでしまう状況が増えているそうです。こうした状況は、虐待にも繋がりかねません。近所での声かけや、見守りをすることで、それを防ぐことができるのではないでしょうか。そのためには、地域への働きかけをすることも必要であると考えられます。
 地域子育て支援拠点により、子育て中の親子が気軽に集い、相互交流、子育ての悩みや不安を打ち明けられる場所が提供されています。しかし、まだまだ地域によって取り組みに偏りがあります。本当に必要とされている身近な場所にあったら、子育てが楽しく、子どもの発達にとっても有意義なものになるのではないでしょうか。私たち学生などが、ボランティアでそういう場所をつくるお手伝いができたらよいと思いました。

ノートルダム清心女子大学人間生活学部人間生活学科
社会福祉士課程3年 藤原 育未・眞榮 城泉

関連記事

不登校児童が未来へ歩むための道標~インタビュー「NPO法人すたんど」~

2018年03月 (vol.20 平成29年度最終号)

「統合ケア」で新しい世代間コミュニティを~インタビュー「NPO法人元気交流クラブたけのこの家」~

2018年03月 (vol.20 平成29年度最終号)

みんなでいっしょにごはんを食べよう それぞれに役割のある場所を目指して ~インタビュー「岡輝みんな食堂」~

2018年03月 (vol.20 平成29年度最終号)

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

2018年3月号

今号のボランピオは、喫緊の課題に「ほっとけない!」と立ち上がった人たちの活...

2017年12月号

身近な課題を解決しようと始めた活動が大きな広がりをみせる事があります。 大...

2017年9月号

今回は社会の課題やその解決のために頑張っている活動について、 「じぶん目線...