ボランピオ

vol.32(2021年03月号 )

【活動紹介:新設NPO法人】チャレンジしたい気持ちを大切にしたい! ~特定非営利活動法人障がい者スキー協会~

2021年03月26日 16:35 by youi_center
2021年03月26日 16:35 by youi_center

 

 様々な社会のニーズ・課題に取り組むNPO法人や、コミュニティ活動に積極的に関わっている団体などの活動をご紹介します。                                                               今回は、今年度に新たにNPO法人となった「障がい者スキー協会」の活動内容をお届けします。
  
【テキスト・編集:山岸沙智夏(岡山県県民生活交通課)】

 
 ~特定非営利活動法人障がい者スキー協会~
  (設立年月日:令和2年6月24日)

 
 NPO法人を立ち上げたきっかけは?
 
最近、障がい者スポーツやそのアスリート達の活躍が盛んに報じられる中で、多くの障がい者の方から「自分も何かスポーツにチャレンジしたい!」という声があり、そのような気運が高まっています。私たちの協会は、その何かをしてみたいと感じている障がい者の思いに、スキー(パラスポーツ)の楽しさを提供することで応えたいと考えています。そのためにも、任意団体で行ってきた今までの活動を、より多くの方々に知っていただくために法人化を行いました。まだ、手探りの状態で大変ですが、スタッフ一同協力しながら事業運営に汗を流しています。

  
バイスキー〉滑走しているところです。

 
 どのような活動をしているのですか?

 冬限定のスポーツですので、降雪が見込める1~2月の時期に集中します。この短いシーズンの中で定期的に2回事業を開催しています。
開催内容は、法人設立の主目的でもある『障がい者スキーの普及』を主体に、初めてハンディースキーを始められる方へ、各種障がいに応じたスキー指導を実施しています。最初は恐怖心いっぱいで中々滑ることすらままならないこともありますが、少しずつ不安を取り除きながら滑れるように介助者と一緒に練習を行います。重度障がいをお持ちの方々には、なんとか雪の中でスキー体験できるよう、バイスキーを使用し滑走を楽しむお手伝いをしています。また、ボランティア活動の積極的な受け入れ、指導員育成も同時に行いながら、障がい者の方と一緒に笑顔でスキーを楽しめるよう活動しています。地道な活動ですが、そのような中から将来日本を代表するような選手がでてくれることを願っています。

 
〈バイスキー指導〉バイスキーとは、2本のアルペンスキーの板の上に、座るための装置を取り付け座位で行うアルペンスキーです。単独ではスキー滑走が困難な重度障がい者の方を中心に使用します。スキー行事ではみなさんに好評で、台数以上の参加者がエントリーされた時は、参加者と操作者(介助者)が交替でフル稼働します。写真は、操作指導をする方を育成しているところです。 

 設立初年度のスキー事業は、新型コロナ感染拡大の影響から全て中止となりました。初めてのチェアスキーを体験予定されていた方、毎年バイスキーを楽しみにされていた方には本当に残念なことになってしまいましたが、その悔しさをばねに、また来年に向け、参加者の笑顔を見ることができるよう準備を進め活動できればと思っています。

 
 今後の抱負、活動の目標は何ですか?

 障がいによっては、指導確立ができていないところもありご不便をお掛けすることもあります。障がい者の方が一生懸命にスキーチャレンジするのと同じように、私達協会も指導全般の更なる向上を図る必要があり、他のスキー団体のご協力を仰ぎながらスキルアップ進めて行きたいと思っています。
また、関連する障がい者支援団体様とも連携しながら、地域の社会福祉活動がより一層充実するよう、私たち協会も微力ではありますが協力して参りたいです。

 
〈指導〉立位初心者の方を指導しているところです。指導しているのは、長野パラの選手だった三宅将日さん(SAJ公認指導員)

 
 自由にアピールをどうぞ!

 スキーの楽しさを、これからも多くの方へお伝えし、仲間が増えればと願っています。障がい者の方はもちろん、健常者の(学生さん)みなさん。私たちといっしょにスキーを楽しみませんか!気軽にお声がけください。(Facebookで、「特定非営利活動法人障がい者スキー協会」よりアクセス)           障がい者スキー協会 理事長 池本智彦                        
                            
 

 
〈集合写真〉協会員の一部の方ですが、大山スキー場で参加者全員で撮影しました。                     

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