地域の社会課題解決をじぶんたちの手で実現する新しい仕組み
「一般財団法人 みんなでつくる財団おかやま」
代表理事 石田 篤史さん
-誰もが社会をツクること・変えることのできる「仕組み」をつくりたい-
そんな思いから、2012年9月に「一般財団法人 みんなでつくる財団おかやま」(以下、「みんつく」)は設立されました。市民からの寄付により、市民活動を資金面から支援することを目的に立ち上がった当財団には、約2ヶ月の間に、530名の発起人と400万円以上の寄付が集まりました。
そんな「みんつく」には、主に3つの機能があります。
ひとつめは、「割り勘で夢をかなえよう!」という「助成」の仕組み。
社会課題に対して「こんなことをしたい」という事業のアイディアを公開して賛同者を募り、寄付を集めて助成事業を実施します。言い換えれば、事業に必要な資金を賛同者と「割り勘」して、アイディアを実現しようとする仕組みです。
これまでに2回、さまざまな事業アイディアを公開して寄付を募集しており、現在、3期目の募集が12月29日から始まっています。(2月28日まで)
<参考URL>http://mintuku.jp/warikan_season3.html
ふたつめは、「みんなの貯金箱をもとう!」という「基金」の仕組み。
「子ども」「障がい者」「お年寄り」「外国人」など、11のテーマから自分が「この分野を良くしたい!」と思うもの(「テーマお任せ」もあり)を選択し、小額から基金を設立できます。基金設立後、一定の金額が集まったら、当該テーマに対してみんつくが助成事業を実施する仕組みです。
<参考URL>http://mintuku.jp/chokinbako.html
みっつめに、「みんなとやればできるはず!」という「円卓会議」の仕組み。
NPOや町内会、企業や行政、さまざまな関係者が社会課題の解決のために対等に話し合い、役割分担をする「円卓会議」の開催をサポートします。これまでに、「瀬戸内海『海ごみ』円卓会議」「ソーシャルデザイン円卓会議 in 岡山市/津山市」「『ガレキとラジオ』岡山大学上映会&被災地支援と防災について考えよう」の開催に関わっています。
新産業や新しい仕組みを生み出す可能性も秘めた「円卓会議」。みんつくでは、各地域での円卓会議の開催を呼びかけています。
<参考URL>http://mintuku.jp/entaku.html
「みんつくは『地域をなんとかしたい』という個人の想いをかたちにする『新しいインフラ機能』です」と、代表理事の石田さんは話されます。
「『みんなでつくる』ために重要なのは、実は『一人でやる覚悟を持つこと』なんです。賛同者をたくさん集めるためには、まず実行者自身が『自分が最後までやりきるんだ』という強い意志を持たなければいけません。」
今後は既存事業の拡大の中で、公民館などを訪問して寄付や基金の仕組みを紹介し、これまで比較的関わりが薄かったシニア層との関わりを広げていきたいそうです。
みんつくでは、毎月29日を「ツク(29)る日」とし、様々なイベントも実施しています。
「みんなが楽しめて、『社会にいいこと』について考える日として、今後はプレスリリースなども積極的に行い、市民活動に興味のある方々にその存在を伝えていきたい」と石田さん。直近の12月29日には、表町商店街にブースを出し、フラッシュモブ(※)も実施されました。
(※)フラッシュモブとは?
電子メールやSNSなどでの呼びかけに応じた不特定多数の人々が、公共の場に集まり、あらかじめ決めて おいた共通の行動をとってすぐに解散すること。
「みんつくは『社会をよくしたい』という思いがあれば、自分の持っているスキルでさまざまなことができます。社会課題の発信が得意な人、イベントの企画や運営が得意な人、それから寄付をしてくださる人。みんつくがどのような組織なのか少しでも興味があれば、まずは『ツク(29)る日』に参加してください。また、『自分はこんな活動がしたいんだ』という思いの種を持っている人には、どんどん取り組んでほしいと思っています。その取り組みに不安がある人や、自分に何ができるか模索している人は、いつでもみんつくに気軽にお問い合わせください。」
2013年3月には、瀬戸内市と包括連携協定を結んだ「みんつく」。市民の「ほっとけない」という気づきや思いに耳を傾け、課題解決のための動き方についてモデル提示することにより、多くの人の参加を促進しています。
私やあなたにも、できることは必ずあります。自分の暮らしに直結するかもしれない身近な社会課題について考え、行動してみませんか?
「一般財団法人 みんなでつくる財団おかやま」
http://mintuku.jp/
※2014年1月より、ゆうあいセンター貸事務所へ入居されます。
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