「移住支援は人生設計。これからも、ひとつひとつの出会いを大切にしたい。」
うけいれネットワークほっと岡山 服部育代さんにインタビューしました。
東日本大震災以降、岡山県には、多くの移住者が生活する場所を求めてやってきています。うけいれネットワークほっと岡山は、震災で岡山へ避難されている方、また震災をきっかけに移住された方が、よりスムーズに、安心してその人らしく生活ができるようにサポートする団体です。
今日はほっと岡山の支援スタッフである服部育代さんにお話をうかがいました。
まず、岡山県に移住して来られる人が感じる"岡山の魅力”についてうかがいました。
服部さんは、岡山県について、地震等の災害が少ないこと、子育てをする環境が豊かであるという2つのことを挙げてくださいました。このような岡山県の良さが移住を考えている人から直接発信されて、それを知った人がまた移住を考えることができるというような、よい連鎖も起きているとおっしゃっていました。
移住して来られる人たちには、どのような場所に住むかというハード面と、まったく新しい場所で暮らしていけるのかというソフト面の両方の不安が存在していると思います。そんな中で、人々の心のケアについてどのようなことを行っているのかうかがうと、「避難移住して来られる人はそれぞれ課題が違っている。それぞれの方々の話を受け止めてさしあげるだけでも皆さん安心されるので、まずはそこから始めます。また困っている人ほどSOSを出しにくいので、そこにどう気付き、支えていくかが今の課題です。」と服部さんはおっしゃっていました。
ひとりひとりの課題を受け止め真摯にきめ細やかな対応することが大切だとわかりました。
また、移住して来られた方、移住しようとされている方が住む場所を決めるとき、まず大切にすることは「岡山の中でも田舎に住むか街中に住むか」ということだそうです。移住の相談をしに来られる人は、ビジョンがはっきりしているのでそのひとたちに田舎と街中のメリット、デメリットを伝えることを心掛けているそうです。
移住希望者や移住者、避難者ひとりひとりの立場や気持ちに寄り添い、支援を続けられている服部さんですが、私と同じ高校生の頃はどういった学生時代を過ごされていたのか聞いてみました。
「友達同士で集ったりするのは苦手でしたが、一方で演劇部やコーラス部に入っていました。小学校の卒業アルバムには"将来はボランティア活動がしたい”と書いていました。」とおっしゃいました。人の役に立ちたいという思いを本当に叶えていてすごいと感じました。また、服部さんは「特に移住支援は"人生設計”でもあるので、そういったその方の人生の大きな転機に少なからず立ち会えるのは貴重なことだと思うので、これからもひとつひとつの出会いを大切にしたい。」と話してくださいました。
最後に移住を検討している人へのメッセージをお願いしました。
「岡山には"ホンモノ"がたくさんあるので、ぜひふれあって自分らしい生活を送れる場所を見つけてください!」
今回インタビューをして感じたことは、移住は人生の中でも大きな出来事なのでその人が安心して移住できるようにサポートすることが大切だということです。「十人十色の」相談にきめ細やかに対応することの難しさとこの仕事に対する誇りを感じることができました。
(インタビュアー:藤本彩加/中学2年生)
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