ボランピオ

2017年03月号

子どもたちの笑顔の未来をつくる~ザ・インタビュー「特定非営利法人ポケットサポート」さん~

2017年03月31日 13:54 by youi_center

 みなさんは病気により長期入院が必要で、学校に行きたくても行けない子どもたちがいることを知っていますか?私たちはこのような子どもたちと接する機会が少なく、子どもたちがどのような思いで生活をしているのか、知らない人が多いのではないでしょうか。今回、私たちは、そういった子どもたちの学習や復学、自立を支援している「特定非営利法人ポケットサポート」の代表理事である三好さんにインタビューをしました。子どもたちや支援をする人の思いを伝え、活動をより多くの人に知ってもらえたら嬉しいです。

 ポケットって?

「ポケット」とは、病気により学校に行けない、家族と過ごせない、友達と遊べないなどといった学習の空白やできる体験の制限のことです。病気といっても風邪やインフルエンザなどではなく、小児がんや心臓病などの慢性的な疾患で、長期にわたる入院が必要となります。それにより、学習の機会が少なくなるだけではなく、遠足や運動会などの行事に参加できないこともあります。そして、家族、友達と会えない寂しさを抱えています。

「ポケットサポート」の活動

 学齢期の子どもたちを中心に、主に入院病棟での学習サポート、外来通院中の学習支援、自宅で療養している子どもたちの学習支援(家庭訪問、WEB学習支援)などを行っています。また、クリスマスや遠足など体験・交流するイベント、講演会も実施します。現在、岡山大学病院にて、大学生を中心に約40名のパートナーが子どもたちと関わり、活動しています。

パートナーの思い

 ポケットサポートでは、子どもたちは「フレンズ」と呼ばれています。「フレンズ?友達?そんなフラットな関りでいいの?」と私たちは思いました。パートナーは、病気という暗いイメージを持たず、友達のような関係で接することを心掛けているそうです。長期入院している子どもたちは、お父さんやお母さんにわがままを言えない、治療が痛くて辞めたいが誰にも相談できないといった我慢や辛い思いをしています。パートナーは、専門職の立場ではなく、気軽に話ができる存在であること、安心して過ごせるように思いや願いを後押ししていくこと、子どもたちが笑顔になる瞬間を作ってあげることを大切にしています。

 また、入院しているからといってなんでも許すことはしません。今は、困っていたら必ず手を差し伸べてくれる誰かがいますが、復学したとき社会に出れば、我慢する力や気遣う力が必要になるからです。

 さらに、病気の子どもたちがインフルエンザなどの感染症にかかると命の危険を伴うことがあります。清潔・安全管理はとても大切なことです。パートナーは、少しでも風邪の症状があったり、しんどいときは頑張るのではなくしっかり休むことに決めているそうです。

子どもたちの明るい将来・笑顔の未来を支えるためにできること
 病気やけがで長期間学校へ行けない子どもは、全国で約50,000人います。そのうち、1ヵ月以上入院している子どもたちは6,300人いると言われています。
 三好さんは、「講演会を通して病気の子どもとの接し方や子どもたちの取り巻く環境などを理解し、サポートしたいと思う人が増えるとともに、さまざまな機関と連携を行っていくことで、子どもたちに理解のある地域・社会になっていくことを願います。」とおっしゃっていました。
 最初は恐怖心や自分にできるのだろうかという不安を持つパートナーが多いといいます。しかし、実際に活動を行っている先輩方との研修などを通して、自分にも何かできることがあるのではないかと思うようになる人が多いようです。
 今回、ポケットサポートのインタビューを行い、子どもたちが安心してさまざまな経験ができ、笑顔で過ごせる空間をつくりたい、という思いを強く感じました。そして、その思いがあれば、私たちにも子どもたちのためにできることがあると知ることができました。まずは、学校に行きたくても行けない、そういう思いで過ごしている子どもたちがいることを知ることが大切だと思います。私たちは、この記事を通して、活動内容やパートナーの思いを伝えるお手伝いができればと思っています。そして、何かの縁があってこの記事を読み、ポケットサポートの活動を知ったあなたが、興味・関心を持ってくれると嬉しいです。お忙しいところ、インタビューにご協力いただきありがとうございました。

ノートルダム清心女子大学人間生活学部人間生活学科

社会福祉士課程3年 内藤涼可・山地千尋

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