行政・企業・学校など、さまざまな場で「LGBT」「性的マイノリティ」という言葉を耳にする機会が増えてきた。岡山も例外ではなく、LGBT当事者も生きやすい社会をつくるために、あらゆるセクターが多種多様な動きを見せ始めた。
一方、岡山には当事者やその家族、支援者らによる自助・啓発グループ「プラウド岡山」もある。
「多様なセクシュアリティの共生」をテーマに性的マイノリティに対する差別・偏見のない社会づくりを目指して2014年に発足した。自助活動のほか、行政との協働事業や学校での教職員研修、企業との意見交換など、活動内容は多岐にわたる。
<居場所づくり>
活動の根幹は、当事者の居場所づくりとして始めた茶話会だ。2ヶ月に一度、岡山市や倉敷市で開催しており、毎回30名程度の当事者らが集う。
プラウド岡山の発足、そしてはじめての茶話会開催から丸4年を迎えた。参加者はのべにして400名以上。自身のセクシュアリティを隠すことなく安心して過ごせる時間を楽しみにする当事者にとって、欠かせない場となっている。
<学校での研修>
啓発活動の中でも注目すべきは小中高等学校などでの教職員研修だ。岡山市との協働により実施した「主に岡山県内の性的マイノリティを対象とした学校生活に関するアンケート調査」、その後の「学校現場を主とする性的マイノリティ支援啓発事業」などをきっかけに学校とのつながりが少しずつ広がっている。
県内各校の校内研修、人権担当教員の研修会、養護教員の研修会、校長や教頭の集会の場など、さまざまな機会に性的マイノリティの子どもの気持ちを代弁し、課題や学校現場で出来る取り組みを伝えている。
性的マイノリティであることが問題なのではない。
性的マイノリティであることが問題になる社会の方が問題だ。
当事者の発したこの言葉を念頭に、プラウド岡山はこれからも当事者の居場所づくりと啓発活動に取り組んでいく。
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