不登校児童生徒への支援をしている「すたんど」代表・野々宮聡太さんは、中学時代に非行に走り、いわゆるヤンキーと呼ばれる状態であった。
大学生になり、「自分は中学卒業と共に自然に立ち直る事が出来たが、非行に走ったままズルズルと抜けられない人を助けたい」との思いからボランティアを探していた時に、大人のひきこもりを支援している林尚彦さん(NPO法人「リスタート」代表)に出会う。
林さんに言われた「ヤンキーの子達は割と大人になってから自立している。本当に支援を必要としているのは、不登校で家から出られない子達なんだ」という言葉に、自分の周りを見て、ヤンキーだった子たちはそれなりにちゃんと自立しているという現状があり、得心をした。そして、当時休眠状態であった「すたんど」をやってみないかと誘われ、やる事にした。
「最初のうちはなかなか心を開いてくれないけど、まずは訪問し、友達になる事から始めています」。代表を始めて一年弱。個別に訪問して話を聞き、興味ある事の話をきっかけに外に出られる様になった子もいるという。また、大学で立ち上げたボランティアサークルを巻き込んで無償の学習支援を行なうなど、試行錯誤しながら不登校児童への支援を行なっている。
(合田周平)
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